解答の再現性

個別指導の学習空間 長野エリア 松本東・岡谷教室の神宮寺です。

理科の勉強法として、暗記や理解が重要です。もう知っているよと言われるかも知れませんね。そこで、実際にテストで解答すること(アウトプット)に注目しました。今回は、理科の場合で、解答のコツを紹介したいと思います。

まず、テーマにある「再現性」って何を指しているのかについてです。

再現性…科学実験などにおいて、所定の条件や手順の下で、同じ事象が繰り返しおこったり、観察されたりすること。(大辞泉)

要するに、一回きりの結果で終わりではなく、同じ条件や方法のもとでは繰り返し同じ結果が得られることです。(信頼性と似ています)

これをテスト場合で置き換えてみましょう。
テストでは、まったく同じ問題(条件)はほぼ出ないと思います。しかし、実験・観察を中心とした手順・結果・考察などの基本的内容は変わりません。そこで、設問ごとに多少の違いはあっても、同じ条件や方法であることに気づき、繰り返し解答できる(結果)を得ようというわけです。

たとえば、化学分野の「化学変化と物質の質量」を例に挙げます。
例題 酸化銅4.0gと炭素粉末0.3gを良く混ぜ合わせ、加熱した。気体が発生しなくなったら、加熱をやめ、ピンチコックでゴム管を閉じた。加熱後、試験管に残った赤茶色の物質の質量は3.2gだった。
※文章だけでは伝わりにくくてすみません
補足(酸化銅と酸素粉末の入った試験管の口は下げてあります。その試験管にはゴム管が付いています。ゴム管にはピンチコックとガラス管が付いています。ガラス管の先は石灰水の入った試験管に入っています。)

(1)加熱をやめる前に行う操作を簡単に説明しなさい。
(2)この実験でおこった化学変化を説明しなさい。
(3)この実験で、酸化銅と炭素粉末はすべて反応し、気体と赤褐色の物質が生じた。銅
原子1個の質量は酸素原子1個の質量の何倍か。

ここで、解答とあわせて4つのポイントも一緒に進めます。

1. 置き換える
(1) では、加熱をやめる=(徐々に)冷える と置き換えることです。そうなると、何が変わるのか。加熱すると空気の体積は大きくなります。よって、試験管中の空気の体積は大きくなっています。けれど、冷えると元の大きさに戻ってくるはず。つまり、体積が変わります。その差があるのだから、空気の足りない分を外から入れようとします。そこで、ガラス管の先が石灰水に浸かっていると吸い込んでしまうな、となります。あとは、加熱した試験管に冷たい石灰水が入って割れます。表現を置き換えることで、イメージが具体化して、暗記したこととリンクさせやすくなります。
(1)A.ガラス管を石灰水から出す。

2.見方を変える
(2)では、石灰水・炭素粉末に注目することです。この材料からでも、実験で二酸化炭素が発生することがわかります。ということは、その酸素は酸化銅から炭素に渡すのだな、となります。こうなると、何が酸化して、何が還元するという説明の要点も分かりやすいですね。
(2)A.この実験では、酸化銅は還元され、炭素は酸化する。

(3)も、見方を変えてみましょう。設問にある、全て反応・気体という2つのフレーズ
についてです。全て反応している=あまりがない、気体=二酸化炭素 と置き換えます。(赤褐色=銅は、そのままですね)
あとは、酸素が必要であり、質量を求めることだけです。酸化銅と炭素粉末の混合物が余りなく反応しているから、銅の質量を引けば二酸化炭素の質量がでます。

 4.0+0.3-3.2=1.1(二酸化炭素)
 1.1-0.3=0.8(酸素)
よって、銅÷酸素で何倍かわかります。
 3.2÷0.8=4(倍)
A.(3)4倍

3.振り返る
これは日頃の積み重ねです。(3)はとくに、銅と酸素の質量比が4:1と覚えていれば、即答でしょう。しかし、常にそのような問題だけではありませんし、後になって思い出すこともあるでしょう。そこで、テスト後に問題用紙に印(✔)をつけて振り返り、忘れないようにすることが大切です。目標は、暗記・理解している状態にすることがベストです。

4.短縮する
 アウトプットするまでの時間は、短いに越したことはありません。なので、タイマーなどで時間を測ってください。スマートフォンのアプリだと、みなさん使いやすいですね。とくに印(✔)をつけた問題は、秒単位でも早くなると嬉しいものです。

まとめ
アウトプットは、あくまでも暗記・理解と一体です。
暗記・理解が重要なことは変わりません。
しかし、その2つの効果をより高められるということです。

いかがでしたか?
少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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