個別指導塾の学習空間 東京多摩北エリア 青梅東教室・東村山北教室の谷中です。
皆さんは勉強している中で、「習った時には解けたのに、3日経つとわからなくなった」とか、「この問題、前は解けたはずなのに」ということもあると思います。今回は科学的に認知心理学によって証明された効果的な復習法について紹介したいと思います。
まず、昔から言われている「勉強したらすぐに復習して見直そう」というのは、実は学習効果は非常に低いことがわかっています。というのも、記憶と言うのは「短期記憶」と「長期記憶」の2種類があり、短期間に繰り返し同じ部分を学習する「集中学習」は記憶の定着の観点から言うと、結局短期記憶を繰り返すだけで、長期記憶としての効果が低いのです。良く言われる「一夜漬け」って正にこれですね。
記憶を定着させる「長期記憶」にするためには、このような「集中学習」ではなく、時間を置いてから復習する「分散学習」が効果的です。簡単に言うと・・・忘れかけたころに勉強する方法です。皆さんにも経験があると思いますが、「これなんだっけ?もう少しで思い出せそう・・・」というヤツですね。メッチャ大変ですよね?でも、すぐに思い出せないので、脳はフル回転しているのです。感覚的には、集中学習の方が短期的には勉強が出来ているように感じます。でも、人間の脳は苦労する時に脳細胞が生まれ、結びつきが強くなります。そのため、分散学習の方が効果が高いのです。
もう一度言います。「勉強したらすぐに復習」よりも「少し時間を置いてから復習」の方が効果は高いです。
では、どのタイミングで復習するべきなのか。これは個人差があるかと思いますが、次のタイミングが効果的と考えています。
①翌日 ②3日後 ③1週間後 ④1カ月後
1回目(翌日)の時は、授業そのものを思い出しながら復習できますよね。この時は授業内容もほとんど覚えていると思います。だからといって疎かにしてはいけません。この瞬間を逃せば、授業のフレッシュな記憶は二度と戻ってきません。この後の復習は何回でもできますが、この復習だけはやり直しがききません。この復習があるかないかで後の復習の質は天と地の差です。2回目、3回目、4回目の復習により、1で覚えたことを短期記憶から長期記憶へと徐々にシフトさせていきます。この時重要なのが、復習の間隔をだんだん広げていくことです。
勉強とはインプットではなく、思い出すことです。記憶はできている。それを思い出せるかどうか が重要です。
集中学習は「理解」すること。分散学習は「記憶」することなのです。
皆さんもこれを意識して復習してみて下さい。