個別指導塾の学習空間、守山・近江八幡教室担当の寺澤です!
高校2年生のKさんが、約1年間で大成長を遂げ、塾を卒業していったお話をさせていただきます。
Kさんは、高校1年生の秋に、数学の苦手克服が目的で入塾しました。
志望校はまだ決まっていませんが、指定校推薦をもらえるくらいの成績をとりたいというご要望。
文系科目は成績で8,9がつくくらい優秀でしたが、数学は平均を下回るときもあり、
評定平均の足をひっぱっているのは一目瞭然でした。
そんな彼女に、私は「このままだと指定校はもらえないし、もらえたとしても自分の行きたい
大学は選べないっていうのは分かるよね?
それに、敢えて言うけど個人的にはKさんにそんな舐めた受験をしてほしくない」と
初っ端から厳しい言葉を投げかけます。(私は基本標準語です。今思うと厳しすぎたかな泣)
後々話を聞くと、「なんで初対面でこんなこといわれなあかんのーっ」って思ったそうです笑。
でも、この言葉で火がついた彼女は、塾に来ては数学と格闘し続けました。
そこから回を追うごとに成長していき、平均は優に超えるようになったものの、
停滞し始めた彼女に、私はさらなる追い打ちをしかけます。
「よし。じゃあ次はクラスで3位に入りますか!」
…一瞬の沈黙の後、「そ、それは無理ですよー、とれるわけないじゃないですか泣」と泣き言をいう
Kさんに、自分の(若かりし)高校生時代の話をしました。
当時、私もKさんと同じような成績で、圧倒的に数学が足をひっぱっており、恥ずかしながら受験期に
入るまでは赤点の連続でした汗。そんな中、友人や学校の先生の助けを借りながら、
なんとか平均ぐらいは…といったところで入試を迎え、第一志望の合格を逃してしまいました。
そう、手遅れだったのです。
でも、そこで学んだ大切なことが、今でも自分の中に生きています。
「苦手なことこそ、きちんと向き合うと無限の可能性が見えてくる」
きっと多くの人が、苦手なこと・嫌なことからは逃げ出してしまいがちだと思います。
ただ、逃げるにしても、そこまでの過程としてきちんと向き合うことは大切だと考えています。
私自身は、数学について見え始めたところで受験を迎えてしまいましたが、
Kさんにはそうなってほしくなかった。その一心でこの話をした後も、一見Kさんの様子に
大きな変化は見られませんでした。
しいていうなら、質問のレベルが上がったなというくらいです。
そして、入塾後から約1年後に迎えたテストが終わり、Kさんは「何位だったと思います?」と
私に成績表を差し出しました。
「そりゃ3位でしょ?」と内心ビクビクしながら受け取ったその紙には、
数Ⅱ:1/38(90点)数B:2/38(84点)と書いてありました。
「とれるとは思わなかったけど、ちゃんと向き合って、
家や学校でも繰り返し努力したかいがありました!」
と語る彼女を横目に、その成績表をよく見ると、数Ⅱ:1/240の文字が。
「数Ⅱ、学年1位じゃね?」と問う私に、「え?」と戸惑うKさん。
彼女はやや天然(?)なところがあり、自分でも学年1位ととったということに
気づいていなかったのです。
この事実を目にし、塾なので大声は出さないようにしながらも目に涙を浮かべながら
喜んでいた表情は、一生忘れることはないものになるでしょう。
その後、文系の中でも数学を使わないコースを選択し、若干の残念さを隠していた私を横目に
Kさんは卒業していきました。
今では、憧れの学校の先輩が同志社大学の指定校推薦をもらったと聞き、私がけしかけたのもあって
「私も同志社目指してみます!」と日々頑張ってくれています。
今回は、「絶対〇〇点上がる必勝テクニック!」というようなものではなく、勉強に対する
向き合い方を変えてモチベーションを上げるといったメンタル面のお話をさせていただきました。
もちろんテクニックも大事ですが、立ち向かう勇気をもつことが何事にもスタートになると思います。
これからも、学習空間の理念の実現に向けて、日々生徒と向き合っていきます。
ご精読(!?)ありがとうございました!