歴史の勉強法

初めまして、学習空間 札幌第1エリアの矢ヶ崎です。
今回は歴史の勉強法について、私が普段から気を付けていることについてお話したいと思います。

社会は暗記科目、ということはよく言われますし、私も暗記は非常に重要なことだと考えています。
しかし少し見方や考え方を変えると、ただの暗記ではなくちょっと楽しくなるという勉強法です。

それはズバリ、「物事の因果関係を知る」ことです。
難しいので簡単に言うと、「どうしてこういう出来事が起こったんだろう?」と考えることです。

例えば、安土・桃山時代の戦国武将、織田信長の名前は聞いたことがありますよね。信長のエピソードは様々ありますが、長篠の戦いで鉄砲を使用したことは有名ですね。
では、「なぜ信長は鉄砲を手に入れることができたのか?」を考えてみましょう。

織田信長が活躍する少し前、ヨーロッパではルネサンスという時代の変換点を迎えました。それまでキリスト教文化に支配されていたヨーロッパで、より自由に生きよう、という考えが広まりました。
自由な社会になると様々な研究者が現れ、火薬・方位磁針などの発明が行われました。
この火薬が鉄砲に使われたというのはすぐに分かると思います。では方位磁針は鉄砲となんの関係があるでしょう?
もう知っている人もいるかもしれません、大航海時代の幕開けに欠かせない発明だったのです。

今では飛行機に乗れば半日程度でヨーロッパまで行けてしまいますが、当時は船での移動でした。そして一度海に出れば陸地は見えなくなるので、方向感覚を失ってしまい遭難する可能性が高まります。
そこで、安全に航海をするための道具が方位磁針だったのです。方角が分かれば、強風や海流で流されてしまったとしてももとの進路に戻すことができます。
こうした発明に支えられ、種子島に鉄砲が運ばれ、財力に余裕があった織田信長が目をつけた、ということです。

ではどうやってルネサンスは始まったのか?と考えるとまた時代をさかのぼって考えていく必要がありますが、歴史には必ず理由があります。
このように、歴史をストーリーとして捉えながら勉強することでいくつかのメリットがあります。

1つは、エピソードとして覚えた記憶は忘れづらいということです。
人間の脳は以外と記憶力が弱く、意味のない単語や数字は一度に7~10個程度しか覚えられず、また記憶が長続きしないそうです。例えばたまにしか使わない電話番号などは覚えることが難しいですよね。
それに対してエピソード記憶は、細かい記憶は抜けてしまったとしても大まかなストーリーは長期的に記憶として残りやすいそうです。例えば、ずっと前のことだけどはっきり覚えてる、という家族や友達との出来事があると思います。
このように長期記憶になりやすい、というのがこの勉強法のメリットの1つです。

加えて、入試問題などへの応用が利くというメリットもあります。
最近の入試問題では、歴史の因果関係をふまえた並び替え問題などが増えてきています。ただ言葉を覚えるだけでなく、「~が…したからこうなった」ということをしっかり抑えておけば、こうした傾向にも対応できます。

そして最後に、ストーリーを意識しながら勉強することで、歴史の楽しさを感じられるということが最大のメリットです。
ただの暗記科目としてではなく、誰の行動によってどういう結果になったのかを学び、過去の経験から現在の社会を分析し未来を考える、そんな社会科本来の楽しさを感じられる勉強法だと思いますので、歴史が嫌いで覚えるのが苦手、という人はぜひ一度お試しください。

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