個別指導塾の学習空間、高砂教室・明石西教室の板倉です。
本日は国語の小説文の読解法(感情の読み取り)と、普段から意識しておきたいポイントをお話ししようと思います。
国語の小説読解において最も大切なのは「客観的に」読むことです。
普段、自由時間に娯楽(楽しみ)として小説を読む場合、登場人物に自分自身を重ねて小説世界に没頭する人が多いのではないでしょうか。しかし、「国語」という教科で小説を読解するにあたっては、とにかく「客観的」に、文中に書かれてあることがらから答えを導きだすことが求められます。
では、いったい何を手掛かりにして心情を読解すればいいのでしょうか。
登場人物の心情を読み取る際に注目すべきポイントは、実はたったの4つです。
①心情語
心情を表す言葉(うれしい、たのしい、かなしい等)が直接的に書いてあるパターンです。これは見つけやすいですね。小説文を読解する際、このような心情を表す言葉があれば必ずチェックしておきましょう。
②セリフ
登場人物のセリフから心情を読み解くことができます。たとえば「やったー!」というセリフがあれば「うれしい」、「ちくしょう、なんてことだ…」というようなセリフがあれば「悔しい」というように。セリフをしっかりと分析して、心情が表現されていないかどうかチェックすることを、普段から癖づけておきましょう。
③動作
登場人物の動作から心情を読み解くこともできます。たとえば「スキップをしながら家路を急いだ」とあれば「うれしい、楽しい」ということが分かりますし、「とぼとぼと肩を落として~」とあれば「落胆している」ということが読み取れます。
④情景描写
小説の舞台・場面から登場人物の心情を知ることもできます。小説の世界はすべて、小説を書いた人の頭の中で構築されています。作者が「このシーンは雨を降らせよう」と思えばそう書くこともできますし、「カラッと晴れたさわやかな太陽を輝かせよう」と思えば、そう書けばよいのです。そんな場面設定において、小説家の人たちは、たとえば登場人物が「深く落ち込んでいる」場合、どんな場面がふさわしいか、と考えて場面を描写します。「気持ちよく晴れた空の下」か、あるいは「どんよりとくすんだ灰色の雲に覆われた空の下」が適切なのか。答えは明確ですね。シーンの描写(情景描写)は、登場人物の心情に沿うよう設定されることを理解して、逆に情景から人物の心情を逆算しましょう。(もちろん、表現上の狙いからあえて外してくることもあります。奥深いですね、文学は…。)
以上、国語の小説問題を読解するうえで注意すべきポイントをお話しさせていただきました。「国語はフィーリング!」なんておっしゃる方もいますが、とんでもない!国語も正しい読解法を意識して練習することで、得点UPを狙うことができる科目です。また機会があれば国語の勉強法について詳しく書いていきたいと思いますが、今回はいったんここまでにしておきます。
国語力を鍛えたい!とお悩みの方は、お近くの学習空間に相談してみるといいですよ!
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