個別指導の学習空間 東京多摩エリア 東大和教室・東村山教室の堀田です。

小学校で習った「算数」、中学に入ると「数学」になってしまい、あまり意識しなくなってしまいます。

今日はそんな算数の中でも疑問がわきやすく、「わけわからない」になりやすいところに光を当てたいと思います。

では、算数最大の強敵とは何か?

それは、『分数』です。こいつは、つまづきやすく、一つの図やイメージだけではなかなか倒せない強敵です。

そのなかで今日考えるのは・・・

① 分数のわり算は『わって』いるのに「なぜ」数が増えるのか?

② 分数のわり算は「なぜ」ひっくり返して「かけ算」にするのか?

以上の二つになります。

これは、私も小学生の時にかなり悩みました。

計算方法は先生の言う通りやればいいし、答えもあっているのですが、全然すっきりしない…

担任の先生に聞いても答えが返ってこなかったのですごく覚えています。

同じ疑問がある人はここで、その気持ち悪さをふりはらってしまいましょう。

 

① 分数のわり算は『わって』いるのに「なぜ」数が増えるのか?

まず、分数の計算の前に整数の問題を考えます。

問題…12ℓのジュースを1ℓずつわけました。何杯に分けられるでしょう?

答え…(式) 12÷1=12   12杯

これはそのままですがここで「わる数」の「1(ℓ)」を覚えておいてください。本題へ行きます。

 

問題…12ℓのジュースを500mlずつわけました。何杯に分けられるでしょう?

答え…(式) 12÷1/2 = 12×2 = 24   24杯

ここでまずやるべきは、「ml」を「ℓ」に直すことです。

「500ml」 は 「500/1000ℓ」 ですから約分して 「1/2ℓ」 になります。

ここでイメージしてください。最初にジュースを分けるときは1つのコップが「1ℓ」入るコップでした。

2回目にジュースを分けるときは、1つのコップが「1/2ℓ」、つま最初の半分になってしまいました。

「半分しか入らないから2杯で最初のコップ1杯と同じ量になる」 ので「コップの数」は「最初の計算より増えて」しまうのです。

 

「一杯あたりの量が減れば、分けるコップの数は増える」これは中学生だと反比例の所に当たります。

さぁ次へ行きましょう!

 

② 分数のわり算は「なぜ」ひっくり返して「かけ算」にするのか?

 

これが分数最大の難所ではないでしょうか?

今度は「速さ」で考えてみます。

問題…30分で1500m走る車の速さは「時速何㎞」でしょう?

答え…(式) 3/2 ÷ 1/2 = 3/2 × 2 = 3   時速3㎞

これが、小学校で習う書き方ですが、まず、計算の順序を確認しましょう。答えが「時速何㎞」と聞いているので、「30分」を「1/2時間」、「1500m」を「3/2㎞」に直します。

『 きょり(道のり) ÷ 時間 = 速さ 』  ←の公式使って上記の式になるわけですが、なぜ「わり算」が「かけ算」になるのでしょう?

最初に、答えの 「時速3㎞」 の意味を確認します。これは 「1時間で3㎞進む速さ」 ということです。

次に「時間」という言葉に注目します。この問題で「時間」が係わっている単位は、

「1/2時間」 と 「1時間で3㎞進む速さ」 の2つです。

すると、答えは、  「1/2時間」で3/2㎞走る車は、「1時間」で3㎞走る   という意味になります。

あれ?はじめは1/2時間で走る距離だったのに1時間で走る距離の話になっている?

ここで、「1/2時間」を「1時間」にするには「2倍」にすればよいですよね?

そして、時間の方を2倍にしたのだから、距離の方も2倍にしなくてはいけません! よって

(式) 3/2 ÷ 1/2 = 3/2 × 2 = 3

の式は、

(式) 3/2 ÷ 1/2 = 3/2 × 2 ÷ 1/2 × 2

= 3 ÷ 1

= 3

という式が隠れています!そして、この意味は「わる数」を「1」にするのと同じだけの数を「わられる数」にもかけるということです。

この「わられる数」の所だけを見ると  「 3/2 × 2 」 で最初の式と一緒で「1/2」をひっくりかえしてかけているのと一緒です!

そして「わる数」は「1」になっているから、何を「1」でわっても答えは変わらないのです。

つまり、 「÷1」 をわざわざ書く必要はないし、必要がないなら 「ひっくりかえしてかける」 と覚えるだけでいいじゃないかというわけです。

ここまで、分数のわり算のカラクリを説明しましたが、これを知る事が終わりではありません。

小学生であれば、お父さん、お母さん、家族のだれかに説明してみましょう!

中学生以上であれば、友達と話してみてください、本文中に「」を付けておきましたが「なぜ」と少しでも思ったら考えてみましょう。

一人で分からなければ、友達や先生たちも巻き込んで考えましょう。学習空間の先生はみんな一緒に考えてくれます。

もちろん「考える」というのは疲れますが、分かった瞬間はとても気持ちがいいものです。

おもいっきり「ドヤ顔」しましょう。

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