佐倉臼井教室

うろ覚えの炙り方

個別指導塾の学習空間、千葉北総エリアの竹村です。
皆さん、物理は好きですか?
今回は物理の理解を進めたいときの、私のやり方を書いてみます。物理以外にも使えると思います。何かしら参考になれば。

・理解する→教えようとしてみる
いきなり実施しにくいやつですみません。。ただ、これは私の場合一番効果的でした。うろ覚えと完全に理解しているところ、区別できてない人は多いと思います。私もです。うろ覚えでも、基礎問や選択式問題は大体解けます(解けない場合、ケアレスという感覚になります)。でも、応用問や記述問題に臨むと壊滅します。教えようとするのも同じで、うろ覚えでは、自分自身を納得させる説明すら作れないことに気が付きます(気が付いて…!)。逆に、そこを意識できれば、教科書レベルに関しては完璧を目指せます。
私個人の話ですが、ちゃんと集中できる作業時間取らないとこれを区別・認識できません。結構手間暇かかりますし、理解するのは疲れます。疲れてない場合、うろ覚え→理解への転換はあまりできてないかもしれません。

・全容を把握してから、細部をひとつずつ
今理解しようとしている内容は、どんな要素の組み合わせで、どこが理解できていて、「どこが理解できていないか」、リスト化して把握することです。これは新しく始めたゲームでもよくやりますね。実際理解するのはあとでいいです。というか、自分にとって、使用頻度が低い・理解する難度が高いならば放置でもいいです。そうでない要素を優先してひとつずつ抑えましょう。
全容をつかまないまま、手当たり次第覚えようとしている人は多いです。そうなると、終わりが見えてないしペースの計算もできないので、時間軸を伴った目標と計画は立てられないはずなんです。何がわかってないかわからないので、実は大方理解しているのに自信がない→が、どうしたら改善できるかわからず、必要以上に演習を繰り返す→しかし理解度はほぼ上がらない→頑張ってもできないのでもっと自信を失う、という症状もでます。定期試験対策ならば、遅くともテスト範囲が出た段階で、全体像の把握を試みましょう。
※ただし、途方もない作業量・労力が必要な状況では、無計画のまま手当たり次第やることが最善になりえます。良い結果にはなりえませんが…

どれが全容で要素かわからない?学校レベルなら、それこそ教科書でいいです。全容は目次見るのが早いですね。各ページの説明を、クラスメイトにやれそうならOK、読めるけど説明はできないなら「理解できてない」要素があります、そもそも何言ってるかさっぱりなら「難度が高い」ところです。物理の場合、単元内の前半に出てくる・説明しているぺージ数が多いほうが、使用頻度が高く、そうでないものは使用頻度が低いことが多いです。
理解できてないところを予め探っておいて、授業中にそこをしっかり聞く、見直して理解してないと分かったら、質問してみるといいですね。質問できるとこ(先生や参考書)が複数確保されていると最高です。問題を解くのはそのあとでゆっくり(ペーパーテストで点数さえ取れればいい場合には、少し遠回りになりますが)。

困ったことに、物理以外の単元の、特に中学校までの勉強では、「うろ覚え」ばかりの状態でも、それなりの点が取れてしまう場合が多いです。そのため、うろ覚え=理解したと錯覚している人は少なくないでしょう。そして、いざ高校で物理を始めると、どう頑張っても点が上がらないという錯覚を起こし、「苦手教科」という認識をされるわけです。難しい教科の代名詞として物理の名が挙がることすらあります。悲しい。。
手間暇かかるのは事実ですが、自然界に興味のある人なら、絶対楽しめるはずなんです…物理アレルギーの人が減りますように…!

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土学の活用

個別指導の学習空間、四街道東・佐倉臼井教室の野依です!

今回は、現在教室に通ってくれているR君の話をしたいと思います。

R君が入塾したのは中1の冬、ちょうど今から2年前になります。当時の成績は5教科で200点台前半でした。彼は英語を最も苦手としており、中1の教科書の比較的簡単な英文でさえ、満足に読むことができませんでした。彼は、英単語の発音からつまり気味で、暗記もかなりニガテ、さらには本文も読めないといった状況で、英語を基礎から徹底して学び直していく必要がありました。

そこで、土曜日に行っている少人数指導(土学)を平日の学習と併用してもらい、平日の塾での勉強をサポートするような形で土学を活用していきました。土学では、教科書の音読から丁寧に進めていき、つまらずに完璧に読めるまで何度も何度も繰り返し読んでもらいました。さらには教科書の和訳、用いる文法を丁寧に解説した上で問題演習を積み重ね、平日学習の定着を目指していきました。

当初、土学では科目を英語に絞って指導していたのですが、ある日彼の口から、

「・・・がニガテだから〇〇をやりたいです。」

という言葉を聞くことができました。私は、

「勉強に対して受け身がちだった彼から、そんな前向きな言葉が出るようになったか!」

と驚き、英語の実力も少しずつ伸びていたこともあったので、土学で他教科にもチャレンジしていくことを決めました。すると、テストを重ねるごとに点数はアップし、ついには目標の400点も突破できるまでに成長を遂げました!!これは、勉強に対して前向きに取り組めるようになったR君の、紛れもない努力の結果だと思います。

そんな著しい成長を遂げたR君も、いよいよ高校受験が迫ってきました。現在、当初の成績では考えられなかったような志望校に、もう少しで手が届きそうなところまで近づいています。

残りあと少し、悔いのないように全力で頑張っていこう!!

最後に、土学の強みは、「生徒の課題点に合わせて指導の幅を広げられること」だと考えています。平日の学習よりも選択肢が多く、あの手この手で成績アップを目指せます!ご興味がありましたら、ぜひ教室の講師にご相談ください!!

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「名詞を修飾する語句(後置修飾)」「関係代名詞」の攻略~日本語から考えてみる~

個別指導の学習空間、千葉北総エリア 四街道東教室・佐倉臼井教室長の桑原です。

振り返ればコロナの影響で4・5月と学校が休校でしたね。四街道東・佐倉臼井の生徒達はこの休校期間を使って、「有り余ったパワーを勉強に使う」というスローガンのもと、普段は学校授業の復習におわれていた生徒たちも、そのほとんどが予習内容に移れました。

とりわけ中3生は5月の時点で中学校で習う英文法がすべて完了し、受験指導に入っている子たちがいまして、彼らのパワーには驚くばかりです。
中には入塾前に定期テストで英語33点くらいだった子が県立問題の模試で88点を取るという成果も出ています。
ちなみに最高得点は英語98点でした。
彼らには失礼ですが、私自身もここまで成長するなんて思ってなかったので、そのモチベーションの高さと努力に敬意を払う一方で、身が引き締まる思いです。

さて、今日はそんな学校休校中の英語指導の取り組みを振り返ってみて、一番力を入れた初学者向けの「後置修飾(名詞を修飾する語句)」「関係代名詞」の勉強方法について取り上げてみたい思います。

・中学英文法の中で挫折を味わうところはどこ?と問われれば、「後置修飾」「関係代名詞」と言われ、「どうやって勉強したらいいかわからん」「そもそも修飾ってどういう意味ですか。。。」と問われることが少なくありません。
これらの文法を指導するときに必ず言っていることは

英作文はせずに、日本語から作文してみること

これだけです。いきなり英語にできなくてOKなんです。
具体的には、「あるものを詳しくするはたらき(名詞に情報を付け加えている)= 修飾している」という感覚をとらえることを徹底するように言っています。
なので「日本語で作文→作った文の名詞に情報を付け加えていく」という流れを日本語からおさえていくことが重要になってきます。日本語で理解できなければ、英作文や英文訳に応用できないので、あえて英語ではなく日本語から英文法の理解を深めることが最も重要です。

まず例を見ていく前に文法の簡単な説明ですが、「あの走っている男の子を知っています」「泳いでいる犬をみた」などのように、「~<動作>している〇〇」とはたらくものを現在分詞といい、「話されている女の子はエミリだ」「彼は壊された窓を知っている」などのように「~<動作>された〇〇」とはたらくものを過去分詞といいます。「私は彼によって書かれた本を知っている」「私が使っているペンがみつかった」のように修飾している箇所が「関係代名詞(who/ which / that)+主語+動詞」「関係代名詞(whom / which )+動詞+目的語」とはたらくものを関係代名詞といいます。

いくつか例を見ていきながら解説していきます。

例1

私は      男の子を 見た。
I watched a boy.

↓   どんな男の子?=修飾する語句を考える

私は 【背の高い】男の子を 見た。
I watched 【a tall】 boy.

修飾部分は後置修飾でも関係代名詞でも無いですが、しっかりと名詞を説明してますね。
今度は少し条件を与えてみます。「【~しているorされた】(なにか動作を行っている / 行われている)男の子」にしてみましょう。

例2:私は      男の子を 見た。
I watched the boy.

↓   どんな男の子?=修飾する語句を考える

私は 【グラウンドを走っている】男の子を 見た。
I watched the boy 【running on the ground】.
I watched the boy 【who is running on the ground】.

例2の文ならば、「後置修飾」にも「関係代名詞」にもできます。
もう一つ例を見てみましょう。

例3:私は      本が ほしい。
I want a book.

↓   どんな本?=修飾する語句を考える

私は【英語で書かれている】本が ほしい。
I want a book 【written in English】.
I want a book 【which is written in english】.

修飾部分をみてみると、「~している」とも取れそうですが、これは受け身の意味でとらえて過去分詞を使って後置修飾で表しましょう。関係代名詞で表すならば動詞の部分は受け身となることを抑えておきましょう。

例4:私は      本が ほしい。
I want a book.

↓   どんな本?=修飾する語句を考える

私は【英語を学ぶための】本が ほしい。
I want a book 【to learn English】.

修飾部分は後置修飾でも関係代名詞でもなく不定詞の形容詞的用法「~するための〇〇」という文法です。
これも名詞を説明しているはたらきですね。

例1~4までで、「あるものを詳しくする=名詞を修飾するはたらき」について見てきました。名詞を修飾するはたらきというと「後置修飾」や関係代名詞が目立って解説されますが、実は1年生や2年制の頃にもこういった文のはたらきに触れる瞬間はあったわけですね。

まずは中学1年生でも作れそうな文を作り、そこに「どんな」「どのような」という情報を付け足していきながら英語にしてみるとだんだん慣れていってマスターできます。
英語が難しそうなら日本語から考えて構築する。
ぜひお試しください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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努力を信じる

個別指導の学習空間、千葉エリア 四街道東・佐倉臼井教室の野依です。

この時期になってくると、中学校3年生は実力テスト、模試の結果に一喜一憂しているころだと思います。普段一生懸命勉強しているのに、思うように結果が得られなかったとき、とてつもない不安に駆られるのではないでしょうか?

入試まで残り約2ヶ月となった今、その不安な気持ちは大変よく分かります。ですが、自分の今まで積み上げてきた努力を今一度信じてみませんか?

内申点に関わる定期試験も終わり、受験勉強に最大限取り組める今、ここからが正念場です!!

私も先日、ある生徒から相談を受けました。

「自分は内申点もあまり良くないし、実力テストの点数もなかなか上がらなくて、この勉強法で自分に合っているか、また、志望校に合格できるか不安です。」と。

確かに今までは知識をインプットすることを目的として勉強していた為、思うように結果が得られないのも当然だと思います。

しかし、これからの勉強は、どんどん問題を解いて演習を積み重ねていく、アウトプットを目的として進めていきます。

これは、自転車の乗り方をただ聞いただけでは、自由に乗り回せるようにはなれないのと同じです。皆さんも、自転車を何度も何度も練習して、やっと乗れるようになったのではないでしょうか?

今まで取り入れた知識を使いこなせるようになるまで、きっちり演習を繰り返していきましょう。そして、その都度できなかったところを中心に、徹底して復習に取り組みましょう。

このサイクルを繰り返すことで、きっと皆さんは目標のゴールに確実に近づくはずです!!

そして最後に、自分の学習法が正しいのか、志望校に合格できるのか不安に感じたら、教室にいる私たち講師にまずは相談してみてください。

学校の先生に進路についてなんと言われようと、皆さんの努力を間近で見てきたのは私たちです。皆さんは、自分のやってきたことを信じて、ただひたすらに突き進んでいってください。一人ひとりの努力がしっかり形になるように、私達は最後まで全力でサポートしていきます!!

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「僕は学校が嫌いです」

千葉エリア四街道東教室/佐倉臼井教室教室長の桑原と申します。

「僕は学校がキライです」
衝撃だった。彼が塾に入って2ヶ月くらいのころに起きたこの衝撃を未だに覚えている。
面と向かって私にそのようなことを言ってくる生徒は少なくない。ただ彼はなにか違った。「嫌いだ。」という言葉の重みが真剣に伝わってきた。
話を聞いてみると、クラスでうまくいっていないという。彼はコミュニケーションで困っているそうだが、私との間でコミュニケーションは取れていたし、込み入った話もできていた。なぜ彼がクラスでうまくいっていなかったのか、不思議で仕方なかった。
入塾時の成績は 5 教科 180 点。クラスでうまくいってないところから学校も休みがち。勉強は嫌い。学校の学習内容にも遅れている状況。精神的にはそこまで強いタイプではない。
こういう生徒は少なくない。どんな生徒にも悩みの一つ二つはあるものだ。
「学校やクラスを無理に好きになる必要はない。ただ学校を理由に『やるべきこと』から逃げてはいけない。君には君にあった付き合い方を好んでくれる友達がこれから出てくる。」彼はそこでホッとしたという。
「部活はどうなのかな。」
「楽器“は”好きです。」
「どういうところが好きなのかな。」
「音色が綺麗なところです」
「合奏はどうだい。」
「合奏は好きですけど」・・・・

彼とは音楽の話で意気投合した。譜面の読み方。指揮者ならどう考えるか。この曲はどういうところでどの楽器が良い味を出しているのか。吹奏楽部のあるあるなど。
私が所属する楽団のライブに来て「トロンボーンのピッチが揃ってないですね」「全体的に音程が合ってない」などとダメ出しをしてくるほどの音楽愛だ。
世の中の大人ならば子どもにそこまで指摘されたら「若いくせに生意気だ」と思うことだろう。しかし時として子どもはストイックな一面を見せることがある。大人の想像を超えることを考えていることはすくなくない。
趣味を嗜む者としての会話においては、年齢など考慮する必要はない。趣味の世界に遠慮など必要ないのだから堂々と批判したり良いところを言えばいい。私は彼に批判された時、素直に褒めた。
先日そんな彼の所属する吹奏楽部の演奏会があり、足を運んでみた。
千葉県のコンクールで金賞を取るだけの演奏は、さすがに聴きごたえがあるなぁと感心しているなか、ある曲の途中、彼は曲中に客席側に向かってたち、楽器を構えソロを吹いたのだ。
「情熱大陸」のメインメロディが終わり、曲も落ち着いていこうかというところ。彼のソロが1小節はやく割り込んでソロを吹き出した。
二拍三連符の裏から入ってくるソロの切り出しは見事。美しい。
滑らかで煌びやかなサックスのメロディがホール中に響き、聴くものを魅了した。ただ、原曲を予習していた私は、“あえて”譜面と違うソロを彼が吹いていることに気がつき、その独創的で熱のこもった“彼の唄”に思わず感動してしまった。
大抵の中学生の演奏者ならば、ソロを演奏するときは譜面に視線が行き、緊張した面持ちでなんとかソロを演奏し切ることに気が行くものであるが、彼の場合は違った。
譜面を見ず。不安な顔など見せず。「曲を楽しんでいる」ことが全身から伝わってきたのだ。

彼の入塾時の成績は学年でみて下の方であった。1年生の2学期前くらいから入塾し、今現在ではそこから100点アップした成績をキープしている。
最初はまずきっちり週3回塾に来るところから始めましょうという段階から始まった。1回の指導で1.5時間の課題量からスタートしてったのだが、だんだんと勉強に取り組める時間が増え、それに比例してこなせる課題量をふえていった。英単語の取り組み方、わからないことの調べ方、まず70点を取るためにすることなどなど。教えて伸ばしたというよりかはきっかけを与えたと言ったほうが適切です。重要視したのが「やるときはやる」「楽器の演奏技術の向上と勉強は似ている」という二点です。
生徒の「やるべきこと」への意識に触れて伸ばしていけるのが学習空間の最大のメリットであると考えているので、彼もそこをみっちり指導させてもらっています。

そして中3のいまでは1回3時間としっかり取り組むことができるようになってきた。先日行われた夏期講習では休憩を挟みつつ5時間ほどできるようになった。あとは結果をついて来させるところである。
「我慢すること」を覚えたのだ。成績的には決して高いとは言えないだろうが、数字では表せない彼の成長をここに記しておきたい。もちろん学習塾である以上は成績アップを求めて行かねばならないが。
テストの点数が上がることは大切であるが、それと一緒に生徒の心の成長を捉えていくことも自習型の塾をやる以上重要であると考えている。

最後に、このような文章を書かせて頂くにあたって、何より心苦しいのが生徒の努力を比較して一人選別して紹介せねばならないということだ。生徒は塾に来て苦手な勉強を通じて自己と向き合っている。それだけで努力と呼べる訳で、成績が上がっているからといってその生徒だけを取り上げて「成功事例」として取り上げるのはフェアではないと思うのだ。両教室で約90人ほどの生徒と関わっているが、90人いれば90人の「成功事例」があるということだ。
「いいところがない人間などいない」が私のモットーだ。これからも大切にしていきたい。

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「先生のことが信用できません」

個別指導の学習空間,佐倉臼井教室・八千代大和田教室の小西です.

 確か5月の半ばでした.4月のはじめに入塾し,塾でそつなく勉強をこなしていた高校3年の女子生徒(プライバシーの観点から,本名や学校は伏せさせて頂きます)に言われた言葉.入塾した時から少し男性が苦手な印象はあったので,あまり踏み込まずに僕もそっと接していたふしがありました.彼女の母親から電話があって,「少し悩んでいることがあるみたいなので話を聞いてやってほしい」と言われたその日,僕は彼女を塾の外に連れ出し,「やるべきことはやっているし,勉強はちゃんとしているのだけど,ちょっと勉強に踏み込めていないというか,本気になれていないというか,そういう感じがするのだけど,何か思い当たることはある?」と聞いてみました.彼女は少し悩んでから,話し始めました.

 「先生のことが信用できません」彼女はそう言いました.声は比較的普段と変わらずはっきりしていたが,目はそらしていた気がします.僕はショックもありましたが,何より感謝の気持ちが先にこみ上げてきました.基本的に生徒は先生に文句を言いません.それは保護者も同じで面と向かって塾や学校の先生に文句をいうことはほとんどないと思われます.塾を辞めるときだって,本当は不満が爆発しそうなのに口では「お世話になりました.ありがとうございました」と言うものです.僕だって例えばコンビニの店員の接客態度が悪くてもその場で言ったりはしません.それと同じことですし,何も悪いことはないのです.

 彼女に理由を聞くと,まあ出会ってまだ日が浅いというのも当然ありますが,「学校の先生と違ってちゃんとしていなさそうだし,学校の先生と言ってることが違う」のだということでした.確かに僕は学校の先生と違ってネクタイもしていないし,喋り方もきちんとした大人のそれとは違うと思います.喋る内容も捻くれたものが多いことは自覚しています.「学校の先生と同じことを言っていても意味がないと思っているから,僕は僕の正しいと思うことを話している.それに賛同する必要はないし,おかしいと思ったらおかしいと言って欲しい.学校の先生と,親と,塾の先生がいて,みんな同じことは言わない.それは当然で,何を信じるかは君が考えて決めていけばいい.でも受験に関しては,まず僕らに付いてくるということが大事だと個人的には思っているので,一度信じて欲しい」
 確かそんな話をした記憶があります.我ながら薄っぺらいことを言うなぁと思いましたが,言ってることは本心からでした.取り留めのない会話もし,しばらくしたら彼女が泣き出しました.先生の話に心を動かされたとか感動したとかいうハートフルな意味ではなく,ただなんとなく涙が出てきた,と言う表現が正しいように感じます.

 その日から彼女の雰囲気は徐々に上向きになっていきました.勉強している内容は変わらないが,気持ちの入り方が良くなってきたのです.やることをやっている生徒でも気持ちの入っている生徒とそうでない生徒がいる.これは塾や学校で生徒を指導している方からしたらよく分かる感覚だと思われます.

 しかし,そんなに簡単に成績が上がるわけではありません.その当時の彼女の成績はセンター英語が27点.200点中の27点です.100点満点換算だと13.5点.それなりに英文も読めていたのですが,いざテストをするとこの点数.こういうことは,特に高校生だとよくあります.日々の勉強はよくやってくれているから安心していて,いざテストになると何も定着していなくて散々な点数を取ってくるパターンです.彼女には悪いですが,高3の5月でこれだけ低い点数を取ってきた生徒は彼女が初めてです.僕はそれまで彼女にやっていた英文解釈や読解の教材をすべて中断しました.センター英語で20点台ということは,高1はおろか中3レベルの英語ですらまともに定着していないはずだからです.入塾の段階でそれを見抜いて舵を切れなかった自分を恥じながら,数学や理科の比重を少し落として,その分をすべて英語に注ぐように指示を出しました.教材もこれを期に日向清人先生の『クイズでマスターするGSL基本英単語2000(以下GSLと略記)』に変更し,ひたすらやることになります.単語帳と言えばシステム英単語や速読英単語,ターゲット1900などが有名ですが,下位層の生徒はこれらの単語帳の土台になる中学レベルの英単語の定着がままならない場合がほとんどです.土台がないのにその上により高レベルのものを積んでも無意味ですし,すぐに崩壊してしまいます.穴が見つかったときは戻れるところまで戻り,そこから高速で追いつくしかありません.かくして彼女は新しいスタートを切りました.

 1ヶ月や2ヶ月で20点台が半分を越えてくるなんてことはよほどのことがない限りありません.それは彼女にも言い聞かせて,辛抱強くやるように日々伝えました.7月末の河合塾の全統マーク模試では,僕の予想通り50点台.本腰を入れて勉強し始めて2ヶ月ほど経ったあたりでしたのでこの50点台は本人が一番キツかったと思います.でも5月で20点台の受験生が7月の模試で飛躍的に点数が伸びることはやはりほぼありません.必ず伸びるから折れないように,声をかけ続けながら指導を続けました.

 また,彼女の志望校は小論文が課せられていますので,これもどこかで対策をしなければなりません.然しながら僕は小論文の指導は正直ろくに出来ませんので,知り合いの予備校講師に添削指導をお願いすることにしました.数理の比重を落としてGSLに時間を割いていたところに,小論の添削課題をこなすのはかなり大変です.最初は書くことにも慣れていないので,1つ仕上げるのに3時間ほどかかってしまいます(課題の性質上,時間は無制限で良いと伝えています).しかし塾で行う分は減らせないので,小論文課題は土日に回し,勉強量を純増させる形でなんとか乗り切るしかありません.今から考えると,英語があの状況でよく小論と一緒に乗り切ったと思います(今も同じ勉強は継続中です).

 9月の下旬から変化が見られ始めました.ある日,センター英語の過去問を時間通り80分で解いて122点を取ってきてくれました.もちろん初見の問題です.GSLをやり続けて2周目の中盤に差し掛かったあたりから英文解釈の指導も復活させて,少し硬い英文を和訳する訓練も追加しておいたのも功を奏したのかもしれません.また,この少し前の9月初旬のあたりから数理の点数も安定してきました.僕は個人的に,小論文の指導がかなり効いているように感じられます.小論文はとにかく知識よりもものをじっくり考えることに重点を置かなければなりません.課題と向かい合って,自分の頭で考え,文章を書く訓練によって学力の地盤が築かれ,全体の点数の底上げに繋がったのだと思います.

 さて,今回はとある受験生のことを書かせていただきました.少しでも,普段の僕の求める空気感,教室の風景,生徒のリアル,そういったものが見えたならばこれ以上の幸福はありません.

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暗記の仕方 ~幼少期の自分の振り返ろう~

個別指導の学習空間、四街道東教室長・佐倉臼井教室講師の桑原です。

今回は、テストで点を取るために必要な暗記の仕方を伝えたいと思います。
はじめに、みなさんは暗記をしたことがあり、その方法を持って自分で勉強されていると思います。さて、暗記の仕方は誰かに習いましたか?おそらくほとんどのかたがしっかり指導を受けた経験はないかと思われます。
しかし、とにかく量をこなすうちにできるようになっていた経験があると思います。例えで言うなら小学1年生のときに習う「ひらがな」や小学2年生のときに習う「九九」などです。これらは忘れず使いこなせる人がほとんどであると思います。

実はこの方法は「ただ単純に書いているだけ」ではなく、「思い出すこと」もセットで指導されているものなのです。学校の教科書の中に繰り返し掛け算は登場しますし、ひらがなも使いますね。その点でいうと、反復練習の中で「使いこなせる」状態に知らず知らずのうちに成長していっているわけです。
小学1~3年生までの記憶を思い返してみると、単純に暗記するべき基礎的かつ重要な内容が盛りだくさんです。
つまり、この時期に単純暗記を済ませておかないとあとで勉強を進められなくなるであろう内容が詰まっているわけですね。

しかし年齢が進むと同時だんだん反復練習は個人に委ねられるようになります。その中で反復練習をせず、「理解」と「単純暗記」を意識するばかりの暗記の仕方に偏ってしまいがちです。幼少期のうちに受けた反復練習の重要性を意識せずに育ってきてしまっているからこそ、「わかる」や「(その日だけ)おぼえた」と言えることに目が行ってしまっている人は少なくないです。
皆さんに伝えたい、暗記をする上で大切なことは「思い出す」練習です。暗記に必要なのは「理解」「単純暗記」「摘出(反復)」のバランスを保つことです。

私はよく暗記は「箪笥を作ることである」と表現しています。服を買ったとき、それを箪笥のどの箇所にしまおうか考え(理解)、しまった位置を覚えて(単純暗記)、しまってある場所を思い出し服を取り出す(摘出)ことで服を何回も利用していきますよね。
このたとえで言うならば、「しまってある場所を思い出して服を取り出すこと」の反応スピードを上げていくことが重要であります。
なので、暗記をするときには、他の勉強をしたあとに暗記したところをやり直したり、次の日に暗記したところをやり直したりして、自分の反応速度や正確性をしっかり見つめてみるといいでしょう。

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参考書は薄いのを積め

個別指導の学習空間,八千代大和田・佐倉臼井教室の小西です.

 今日の主張は単純明快.「分厚い参考書はやるな.薄いのをやれ」である.分厚い参考書というのは一見すると様々な情報が載っているので,1冊あれば事足りるように思える.取り敢えずそれをやっとけばいいという安心感もあるだろう.しかしながら,分厚い本というのはどう考えても読むのがしんどい.最初から最後まで読み通すことができずに途中で挫折してしまうことがほとんどだ.第一,ただでさえ文字だけの本を読むというのは高校生には辛いものがある.文字だけで頭にスラスラっと入っていくのなら苦労はない.そんな生徒は最初から自分で勉強できる.
例えば英文法で有名な『Forest』という参考書がある.おそらく英語を勉強したことのある人なら誰もが認める名著だろう.私もそれに異論はない.しかしそのページ数は655ページ(7thEdition)もある.果たして,英語が好きで好きでたまらない高校生ならいざしらず,英語が苦手でできることなら英語なんかやりたくないと思っている高校生が655ページもある文法書を最初から最後まで読み通せるだろうか.おそらく答はノーである.
数学でもチャート式やフォーカスゴールドなどの分厚い総合問題集が書店に行くとずらっと平積みされている(フォーカスゴールドは学校採用が多いので書店ではさほど見かけないが).どちらも定評のある問題集で,特にフォーカスゴールドはちゃんとできればかなりの効果が期待できる問題集である.しかしこの2つはどちらも解答編を合わせるとなんと1000ページ近くもある,スーパーヘヴィ級な問題集なのである.数学なんて1問にかかる時間は英語の比ではないくらいに長い.景色が数字に見えるような数学ヲタクならそれくらいの分量は屁でもないのかもしれないが,数学が苦手な生徒が1000ページもある数学の無味乾燥とした問題集をすべてこなせるのかというと,おそらく無理だろう.
例外は英単語帳と社会である.英単語帳は「読む」というよりも書いてあることを目で見て覚えるということに特化した書物なので,分厚さと苦痛はあまり正比例しない.社会の場合,特に日本史と世界史は学校の教科書に勝る参考書がなかなか存在しない.それは腰を据えて読むしかないのだ.

 ただし,文法書を持たないわけにはいかない.ForestやBeやビジョンクエストはそれ自体は本当に素晴らしい参考書である.しかしこれらは先に述べたように通読には圧倒的に向かない.普段の勉強では辞書として使うのがいいだろう.わからないことがあったときに調べる相棒として,分厚い参考書は傍らに置いておきたい.
 「分厚い参考書を1冊よりも,薄いやつを積む」この感覚で勉強を頑張ってみてほしい.じゃあ具体的に何をやるか,というのは各々の塾や学校の先生に聞いてみることを勧める.自分の先生に聞くのが何よりも一番いいアドバイスになるはずだから.

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勉強の意味

個別指導塾の学習空間,千葉エリア 四街道東・佐倉臼井教室の桑原です

今回は勉強の意味について話していきたいと思います.
どうして学校の勉強は必要なのかという疑問にぶつかった経験のあるひとは多いのではないでしょうか.
「勉強は大人になるため,進学のために必要なことだ」という話は誰もが一度は聞いたことがあると思います.
はたしてそれだけが目的でしょうか?

①努力の価値を知るため
何かを成し遂げるためには努力が必要です.当たり前ではありますが,結果が全てでは無いということです.
自分がどういった努力を積むことが出来たのかという点を見つめることで,自分を肯定的に捉えることが出来ます.
簡単に言うと,目標に向かって1歩でも前進できたならば自身を持つべき,ということです.
そういった自己診断を行っているうちに,他人の努力が理解できるようになります.
自分を認め,他人を認めるために勉強は必要不可欠です
私達が普段何気なく使うペン1本とってみても,たくさんの人の努力の歴史を感じることできますね.

②努力の仕方を学ぶため
結果に対してどういった努力の仕方で近づいていったのかを反省することで,自分に合った努力の仕方を学ぶことができます.
例えば,ニガテな教科に対して対策することで,将来仕事上でニガテなことが目の前に立ちはだかったときにどう向き合うか,の練習になります.
学校では様々な視点からニガテとの向き合い方,すなわち努力の仕方を自分なりに捉える練習をしている面もあります.

③自分を理解するため
自分の意識していない一面に気付かされることもあります.
物事に向き合っているうちに,好き嫌いの統一性に気がつくこともありますね.
努力のペース配分を間違えると,パンクして体に影響が出たり,スカスカになってしまって時間がかかってしまいみにならなかったり・・・
どれだけ自分に負荷をかけていけるかを学べる面があります.つまり自分をコントロールする術を学べるということです.

④目標を持つことの大切さを学ぶため
目標がなければ努力はできません.何事にも目標を意識してからどういった努力を積むのか考えますよね.
例えば漢字を覚えるためには漢字の読み書きを練習するとかです.
何をしたら良いかわからない時は目標を見失っている時なので,そうならないように小さな目標を持つことが大切です.
「仕事」では教科書に乗っていない問題が出てくることがあります.そういったときに頼れるのは自分や先輩社員,つまり「人」に頼るしかない時もあります.

⑤「猜疑心」を養うため
「さいぎしん」と読みます.物事に対して疑いの目を向ける意識を意味します.
物事の正しさを疑うことは,次の目標が見つかり,自分を客観的に捉えることにつながります.
なぜ失敗してしまったのか,物事の成り立ちに疑問をもつことで次の行動が決まります.

学校の勉強はズバリ,大人になるための練習と言えるでしょう.
何かを終えた時に自分の努力を振り返って,その価値に目を向けられます.
学校の勉強は短期的に結果を見ることができるので,自分を客観的に見るいい練習というわけです.
失敗することは罪ではなく,失敗に対して無関心であることが罪だと感じます.
勉強が自分にとってどんな意味合いを持つのか,悪い面ばかり見つめるのではなく,何か1つ良い面を見つけてみてはいかがでしょうか.

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模試の受け方

個別指導の学習空間,千葉エリアの八千代大和田・佐倉臼井教室の小西です.

 中3生になると各都道府県で模擬試験がありますが,最初は模擬試験の受け方を知らないせいか,とんでもない受験態度で臨む生徒がちらほらといます.高校生でも同様です.模擬試験は1回数千円とそれなりに高価な受験料を支払いますので,変な態度で受験するのは非常に勿体ない.数年前までは私は「模試の受け方なんて説明するまでもないでしょ.みんな分かってるでしょ」と思っていたのですが,最近どうやらそうでもないことに気づきまして,やはり教えておかないと分からないものなのですね.ですので今回は模試の受け方についてです.最低限の身だしなみは出来ていることは前提とします.

①試験会場に入ったら,出るまで友達とは話さない
 試験前や試験の合間に友達と話して点数が上がるのなら話して下さい.そんなことはありませんよね.なら無駄です.受験会場に入ったら,試験が終わって受験会場を後にするまでは友達とは一切会話をしてはいけません.携帯・スマホなども当然ですが見てはいけません.他の受験生から見ると,友達同士で「やっべー全然勉強してねーよ」とか,休憩時間に「さっきの数学どうだった?」とか話しているのは非常に不愉快で滑稽です.

②会場に着いたら試験開始までひたすら勉強
 試験当日に勉強したところで,確かに結果が目に見えて変わることはないでしょう.ですが,何もしないのはまた愚の骨頂.変わる可能性が1%でもあるなら勉強しましょう.「試験前は精神統一だ」とか言ってる人を尻目に君たちは試験が始まるギリギリまで,試験監督が「勉強道具はしまって下さい」と言うまで勉強し続けましょう.特に社会の用語や英単語などは試験直前でも結構な量を目に入れることができます.もちろん,普段ろくに勉強してないのに当日の朝から勉強しても意味ないですよ.当然,休憩時間もずっと勉強です.①で友達と喋らないと書きましたが,ずっと勉強してたら喋る暇などありません.しかしトイレにだけは行っておくようにしましょう.

③試験時間中は集中する
 下位層の生徒に多いのですが,全然解けないからと途中で諦めて試験時間中に寝てたり,問題用紙に落書きしてたりする人がたまにいます.当然ですが言語道断です.試験開始から試験終了時まではMAXの集中力を維持し続けて下さい.それが出来ないなら高校・大学に行く資格がないのでさっさと受験など諦めましょう.
 「厳しいことを言うね」と思いましたか.なぜ「行く資格がない」とまで言い切るかと.そもそも高校受験の試験時間が50分,大学受験の試験時間が90分(80分や150分などの場合もありますが,90分前後がやはり多いです)なのはなぜでしょう.それは高校の授業が50分であり,大学の講義が90分だからです.入学試験というのは「あなたはうちの学校で授業を受けれますか?授業の予復習ができますか?」を問うのが唯一の目的です.試験の内容は当然として,それが試験時間にも現れているのです.つまり,「あなたはうちの学校の授業を最初から最後まで集中して受けられますか?」という学校側のメッセージが高校受験の50分,大学受験の90分という試験時間なのです.では,この試験時間を最初から最後まで集中しきれないのなら,当然入学する資格はありませんよね.だって授業や講義を最初から最後まで聞けないことを入学試験という場で証明しているのですから.学校が提示する合格点に達しないのならその学校に入学する資格は当然ありません.同じことだと思います.
 しかし,この試験時間中をすべて集中し切るというのは意外と大変です.割と長期間の訓練が必要になってきます.ロジカルリーディングで有名な英語講師の横山雅彦先生は「大学受験生は普段の勉強でも,一度勉強を始めたら90分間は席を立たないということを徹底して下さい.その間は飲み食いは決してせず,トイレにも立たないことを肝に銘じて下さい」と著書の中で書かれています.中高生も早いうちからこの時間の縛りに慣れるために試験時間と同じ時間は集中し切るという訓練を普段からして欲しいと思います.

④試験が終わったら当日中に自己採点をすべてする
 問題冊子と解答冊子を配布されているのであれば,家に帰ったらすぐに自己採点を始めて下さい.自己採点を出来るように,問題冊子に自分が書いた回答を記入しておくことを忘れずに.記述問題や作文は問題冊子にすべて回答を書くことは時間的に難しいので余裕があればで良いでしょう.普通,模試を受けたら自分の点数が気になって仕方ないはずです.何も言われなくても帰ったらすぐに自己採点をしたくなるはずなのですが,自己採点をしないという人も中にはいるのでこれも早いうちから「当たり前」にしておかなければなりません.「自己採点をしない⇔自分の点数に興味がない」ということです.自分の点数に興味がない人が,成績を上げることは可能でしょうか?私は不可能だと思います.また,自己採点をするもう1つの目的は,学力を付けるためです.自己採点をした点数を控えておいて,成績表が返ってきたときに,自己採点と見比べて見て下さい.点数が近ければ近いほど学力がある証拠です.裏を返せば点数に開きがあればあるほど(上にずれていても下にずれていても)学力が低いということになります.自己採点が正確に出来るということは「何が正しくて何が間違っているか」の区別がきっちり付いているということです.そのような生徒は伸びる余地がかなりあります.逆に点数が良くても,点数に開きがある生徒は現状の成績から中々這い上がれない場合が多いです.ですので自己採点を毎回することによって,回答の正誤を見極めるという訓練を積んで欲しいと思います.

⑤模試の解き直しは数日中に全教科やる
 解き直しも当日にすべてするのが理想ですが,教科数が多いとさすがに当日にすべては難しいかもしれません.なので数日かかっても大丈夫でしょう.しかし,受験日から数えてどんなに遅くても3日後までには全教科の復習が終わっている状態にしておかなければなりません.鉄は熱いうちに打て.善は急げ.解きたてほやほやの問題にもう一度本腰を入れて取り組むことには非常に価値があります.自分が全力を傾けて取り組んだ試験問題はしばらく記憶に残ります.現に私は自分が大学受験をしたとき(2007年)の入試問題を今でもいくつか覚えています.その記憶が熱い内に,復習をすることが効果的なのです.何回も解きましょう.下位層の生徒はどうしても理解できない問題もあります.その場合は学校や塾の先生に問題冊子と解答冊子を持っていって復習すべき問題を指示してもらいましょう.とにかく同じ問題を何度も解くこと.模試は入試標準レベルの問題が出題されることが多いので,1問1問が試金石になります.人に説明できるところまで理解するのが理想です.最低でも解答のプロセスを理解し,自分で解答を再現できるところまで復習しましょう.少しでも理解できない箇所は先生に質問しまくりましょう.

⑥2~3週間後にもう一度解いてみる
 復習もばっちりになったら普段の受験勉強に戻るのですが,2~3週間時間をおいてからもう一度本番と同じ試験時間で模試の問題を解き直しましょう.当然,受験したときよりはるかに成績は良いはずですが,取るべき問題で解けていないものがあるかもしれません.そしたらまた⑤に戻って復習に入りましょう.

 とても初歩的な部分だけを書きましたが,以上のことが当たり前に出来て初めて「模試を受験した」と言えると思います.あと入試まで残り少ないですが,頑張って参りましょう.

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