こんにちは! 山梨県の学習空間 石和教室・学習空間プラス講師の宮嶋です!
今回は僕が家庭教師として指導させていただいた、高校3年生の女の子Mさんについてお話させていただきます。
私が最初にMさんの家にお邪魔したのは、高3の四月でした。
県でも指折りの文化部に所属していたMさんは、部活に一生懸命で勉強をあまりしておらず、将来への目標も特になく、でもこのままじゃいけないとい焦りだけがあるようでした。
Mさんにはやる気はないわけではないけれど、その教科に苦手意識が強かったり、問題集が難しそうだと全くやる気が出ないらしいということに気づきました。
そう考えて、あらためて、Mさんに学校から配布された参考書・問題集を見てみると・・・・難しすぎるし、多すぎる、わかりにくい!!
そこで、僕は、それまでMさんがもっていた教材をいったん無いものと考え、彼女の学力をのばすために最適なものを探すことにしました。
具体的には、現在の彼女に難易度・ボリュームが合っており、さらに彼女の好みも大切にして教材を探しました。
僕は、いい教材に出会うことは、いい先生に出会うことくらいすばらしいチャンスだと思っています。
たとえば、古典単語集は4種類、英単語集も3種類用意し、その中で一番やる気が出そうなものを選んでもらいました。
また、文法問題集も学校のものより、かなりコンパクトでわかりやすいものに変えました。
社会は夏までは日本史をやっていましたが、思い切ってやめてもらい、倫理に乗り換えてもらいました。
苦手で、模試では毎回50点中10点くらいだった漢文も、まずは薄い問題集からスタートしていきました。
夏休み以降は数学は勉強しなくていいと伝えました。
その結果、まず、明るく勉強するようになってくれました。
最初は覚えづらかった単語も、頭の中がだんだんと切り替わってきて、覚えるスピードがどんどん速くなりました。
文法もテンポよくすすめられるので、長文への抵抗感もなくなりました。
漢文は2冊目の問題集をマスターするころには、40点台もでるようになりました。
4月には偏差値45くらいだったのが、最後には55くらいまであがり、日本大学はセンター利用で合格でき、さらに第一志望の公立大学にも無事に合格できました。
最終的には、センター国語の漢文は満点だったそうです。
Mさんの指導の中で僕が感じたことは、
「高校のペースにひきずられないように気をつけなければならない」ということです。
高校の先生は、生徒ひとりひとりの目標に合わせるわけではなく、できるだけ広くカバーできるような問題集を与えます。
また、高校の先生は、生徒ひとりひとりに必要な教科ではなく、自分が指導している教科をちゃんとやるように言います。
さらに、高校の先生は合格に有利な、点数が取りやすい科目を教えたりはしません。
それが、高校の先生の役目だからです。
ですが、それに「いい子で」従っていては、自分の目標達成にマイナスになること場合も多くあります。
正直、高校の指導内容とはかなり異なるルートでMさんを指導することに、不安を感じたこともありました。
ですが、最初のころのように「やらなきゃいけない、でも、自分に合っていない、つらい」という顔をしなくなり、
いきいきと勉強して、実際に点数を伸ばしてくれたMさんに勇気づけられ、合格までたどりつけました。
学校の勉強にいきづまったとき、気合いと根性では乗り切るより、自分に合った教材を探してみるのは、とても有効な方法です。
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