理解

サルでもできた学習方法 ~洞察学習~

個別指導の学習空間 兵庫エリア 加古川平岡・姫路灘教室の岩永です。

勉強のやり方について、私が中学生の時から大事にしていることがあります。

それは「覚えるではなく理解する」です。

面倒くさがりで繰り返しの勉強がとにかく嫌な私はこう考えました。

「仕組みや解き方を覚えれば繰り返ししなくてもできるようになるでしょ」と。

心理学用語で「洞察学習」と呼ばれるものです。

ドイツの心理学者ケーラーの研究によって提唱された学習方法ですね。

研究の内容はこうです。

彼はチンパンジーを檻の中に入れ、檻の外のかなり離れた場所に好物のバナナを置き、チンパンジーの手の届く範囲に短い棒を置いた。

そして、少し離れた所(短い棒を使えば届く程度)に長い棒(バナナに届くぐらいの長さ)を置いた。

最初短い棒を使うが届かない。

イライラして暴れていたのですが、突然短い棒を使い長い棒を取り、その長い棒でバナナを取ったのです。

この実験からこの結果はチンパンジーが考える(洞察する)ことによってバナナを得たと彼は考えました。

また、同じチンパンジーにもう一度同じことをすると今度は最初から長い棒を取ろうとしました。

つまりこの実験で見られる
①理解し、考えることで結果は得られる

②一度理解、考えたものは同じ状況に立った時にも繰り返され消えにくい

この2点が洞察学習の大事なポイントです。

小難しい話が続きましたね。

皆さんの勉強に置き換えてみましょう。

短い棒(長い棒を取るためのもの)が公式や文法

長い棒(答えへと導く正しい解き方)が模範解答や解説

バナナ(得られる結果)が正しい答えやテストの点数

です。

今手に持っている短い棒(勉強している公式や文法)が何のためにあるのか、どう活用すれば良いのかを考え、調べることが大事です。

あるいは、問題や解説の中でどのように活用しているのか、文字や数字の意味を考えることが大事です。

そして、それが大変だからこそ、我々講師にどんどん聞いていきましょう。

何度も練習して暗記しているのに間違える場合やプリントは合うのにテストや少しひねった問題になると解けない場合はこの短い棒が何なのか理解していないことがほとんどです。

何度も回数をすれば上手くなる、トライアル&エラーは学習という面においては悪手とも言えます。

いわゆるソーンダイクが提唱した試行錯誤学習(繰り返すことで覚える)は時間がかかる上に応用がしにくい暗記法、勉強法ではあるので忙しく、勉強が嫌な人には不向きな上に非効率です。

もちろん繰り返すことが悪だとは言いません。

当然、学習にはある程度の反復練習は必要不可欠です。

ただ、考えなしで何も意識せずに実行して繰り返しても量が多くなるだけで効果は薄いです。

失敗は失敗として蓄積するだけで成功の糧とはならず、「あれだけ勉強したのに」というトラウマとなります。

覚える分量が多くなればなるほど試行錯誤型は上手くいかなくなります。

では、社会科や理科のような暗記科目では洞察学習はできないのでしょうか。

決してそんなことはありません。

洞察学習の大事な所は「なぜそうなるかを考える」ですから。

地理の場合はなぜその野菜を育てるのか、気候や時代背景から考える。

歴史の場合はなぜその事件が起きたのか、当時の社会情勢や本人の意図を考える。

理科の場合はなぜその現象が起きるのか、原理や環境を考える。

わざわざ表や用語を書き込まなくても覚えやすくなります。

普段の学習から「ここは前回やったやり方と同じだな」「ここの文章の作り方はこの時と一緒だな」こういったことを意識することも洞察学習です。

みなさんがすぐにできる洞察学習は

①公式が出てきたときにそれぞれの文字や数字は何を意味するのか考える。

②答え合わせの時に答えや解説がどういうやり方をしていて、なぜそのやり方なのか考える。

③先生に上2つを聞く←これがしやすいのが学習空間のいいところ!!

この3つです。

「時間がない」「面倒くさい」そんな人こそ頭を使って考える。

サルでもできた学習方法。

オススメです。

兵庫の塾なら個別指導の学習空間

うろ覚えの炙り方

個別指導塾の学習空間、千葉北総エリアの竹村です。
皆さん、物理は好きですか?
今回は物理の理解を進めたいときの、私のやり方を書いてみます。物理以外にも使えると思います。何かしら参考になれば。

・理解する→教えようとしてみる
いきなり実施しにくいやつですみません。。ただ、これは私の場合一番効果的でした。うろ覚えと完全に理解しているところ、区別できてない人は多いと思います。私もです。うろ覚えでも、基礎問や選択式問題は大体解けます(解けない場合、ケアレスという感覚になります)。でも、応用問や記述問題に臨むと壊滅します。教えようとするのも同じで、うろ覚えでは、自分自身を納得させる説明すら作れないことに気が付きます(気が付いて…!)。逆に、そこを意識できれば、教科書レベルに関しては完璧を目指せます。
私個人の話ですが、ちゃんと集中できる作業時間取らないとこれを区別・認識できません。結構手間暇かかりますし、理解するのは疲れます。疲れてない場合、うろ覚え→理解への転換はあまりできてないかもしれません。

・全容を把握してから、細部をひとつずつ
今理解しようとしている内容は、どんな要素の組み合わせで、どこが理解できていて、「どこが理解できていないか」、リスト化して把握することです。これは新しく始めたゲームでもよくやりますね。実際理解するのはあとでいいです。というか、自分にとって、使用頻度が低い・理解する難度が高いならば放置でもいいです。そうでない要素を優先してひとつずつ抑えましょう。
全容をつかまないまま、手当たり次第覚えようとしている人は多いです。そうなると、終わりが見えてないしペースの計算もできないので、時間軸を伴った目標と計画は立てられないはずなんです。何がわかってないかわからないので、実は大方理解しているのに自信がない→が、どうしたら改善できるかわからず、必要以上に演習を繰り返す→しかし理解度はほぼ上がらない→頑張ってもできないのでもっと自信を失う、という症状もでます。定期試験対策ならば、遅くともテスト範囲が出た段階で、全体像の把握を試みましょう。
※ただし、途方もない作業量・労力が必要な状況では、無計画のまま手当たり次第やることが最善になりえます。良い結果にはなりえませんが…

どれが全容で要素かわからない?学校レベルなら、それこそ教科書でいいです。全容は目次見るのが早いですね。各ページの説明を、クラスメイトにやれそうならOK、読めるけど説明はできないなら「理解できてない」要素があります、そもそも何言ってるかさっぱりなら「難度が高い」ところです。物理の場合、単元内の前半に出てくる・説明しているぺージ数が多いほうが、使用頻度が高く、そうでないものは使用頻度が低いことが多いです。
理解できてないところを予め探っておいて、授業中にそこをしっかり聞く、見直して理解してないと分かったら、質問してみるといいですね。質問できるとこ(先生や参考書)が複数確保されていると最高です。問題を解くのはそのあとでゆっくり(ペーパーテストで点数さえ取れればいい場合には、少し遠回りになりますが)。

困ったことに、物理以外の単元の、特に中学校までの勉強では、「うろ覚え」ばかりの状態でも、それなりの点が取れてしまう場合が多いです。そのため、うろ覚え=理解したと錯覚している人は少なくないでしょう。そして、いざ高校で物理を始めると、どう頑張っても点が上がらないという錯覚を起こし、「苦手教科」という認識をされるわけです。難しい教科の代名詞として物理の名が挙がることすらあります。悲しい。。
手間暇かかるのは事実ですが、自然界に興味のある人なら、絶対楽しめるはずなんです…物理アレルギーの人が減りますように…!

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理解への過程

個別指導塾の学習空間 秦野西・伊勢原教室の石原です。

今回の成績UP事例は、今年の3月に無事第一志望の高校に合格したH君のお話です。

H君が入塾したのは中学3年生の1学期が終わった直後の夏休みでした。定期テストの点数は5教科500点満点中280点前後で、なかなか300点以上を安定してとることができませんでした。
しかし、その後の2学期の定期テストはいずれも310点から320点と安定して300点以上をとることができるようになりました。
H君は、「この教科は得意だ」・「この教科は好き、嫌い」というのがありませんでした。その為、まずは本人と相談して「数学」に絞って点数UPを目指していくことにしました。
私がH君に伝えたのは「解き直しを暗記ではなく、理解をともなって行うこと」でした。

間違えた問題や分からない問題を考える際、「なぜ解答はそのようになるのか?」「どうしたらこんな考えに至るのか?」など多くの重要なポイントがあります。これは、数学だけに限った話ではありません。社会や国語でも同様です。「どうしてこの事件は起きたのか?」「作者はここで何を伝えようとしているのか?」などなど。学校の授業では「なぜ?」「どうして?」という疑問を特に大切にしています。しかし、学校の授業を聞き流してしまうと、理解をする過程が大幅に削られてしまいます。テストや受験で問題を解くためのテクニックを磨くことは確かに大切ですが、そこに至るまでの道筋には「理解をする過程」が必要になってきます。

私は、解き直しのたびに、「どうしてこうなるのか?」「なぜ、そのように考えたのか?」と質問するようにしました。何度も繰り返すうちに、「ここまでは、理解することができたけど、ここからどうしてこのように考えるのかが分からない」と具体的に自身の理解しているポイントとそうでない所を分析できるようになってきました。さらに、同じタイプの問題でも自力で解くようになるために要する時間が減ってきました。こうしたことの積み重ねが成績UPにつながったのだと思います。

「理解をすること」は「興味を持つこと」から始まります。「好き、嫌い、得意、不得意」この4つで教科を分けることが多いですが、分けることができたのはその教科のどこかに自分の意識があるからこそだと思います。多くの教科に興味を持つことで、「理解をすること」の第一歩にしていきたいですね。

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センター物理について

個別指導塾の学習空間 群馬エリア 伊勢崎西・前橋大島教室の笠原です。

最近寒くなってきましたね!風邪も流行しているようなので、受験生は体調管理を万全にしましょう!
今回は、センターの物理(基礎ではなく)について、気をつけることを書きたいと思います。

●何から手を付けるか
 理科は高校3年生になっても授業が進み続ける科目です。ですので、しっかりと授業について行くことが基本で、もし不安があれば、たとえ入試直前でも教科書の問題に戻って知識を整理、見直しましょう。
入試対策は、物理は必ず力学からはじめ、それを完璧にしましょう!なぜなら、力学が他分野の基礎だからです。(力学との複合問題、とかも出るので)

●まずは公式の導出と理解を最優先に!
 教科書かセンター向け参考書を用意し、公式がどのように導出されているかしっかりと追い、ノートに公式の導出を書き、理解出来るまで原理原則の把握につとめましょう!そしてできれば公式を使った例題を数題こなしましょう。これが難しい問題を解く土台になります。
できれば夏休み前に終えるとGOOD!(学校でやっていないところは後回しで)その後にセミナーなど教科書に準拠した問題集をやり込みましょう!

●過去問の扱い
 まず、2014年までの旧課程には、電気のコンデンサ・電場と電位・電気回路・半導体・交流など大部分が、原子の単元全部が、力学の運動量などの単元がありません。無い問題は過去問だけで対応できないので、予想問題集や別の問題集などを併用しましょう!
 過去問や予想問題集は、公式の理解と教科書に準拠した問題集を一通り終えてから・・・ですが、過去問で引っかかったところは、必ず、教科書や参考書に立ち戻って理解できるまで復習しましょう!

●おわりに
 物理は何よりも「理解」が先で、公式の理解を深めるためには、過去問をはじめる時期を遅らせてもOKだと思います。もうセンターまで間もありませんが、わからない問題はしっかりと教科書や参考書を精読し、「理解」することに努めてください!

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関連付けをすること

個別指導塾の学習空間、高崎北・伊勢崎南教室の小林です!

今回は、みなさんが暗記しようとしている科目、特に理科について2つほど説明します。理科も社会と一緒で「暗記」だと思っている人が多いと思いますが、実は「暗記」だけではなかなか覚えられない時もあります。

1つ目は、「関連付け」です。例えば、理科でいうと一年生で学習する顕微鏡の使い方は、二年生で学習する植物細胞と動物細胞を見る学習のところで使います。一年生の内に顕微鏡の使い方をマスターしておけば、二年生になってから新しく覚えるということがなくなります。その分、新しいことを覚えるようにすれば、覚える内容が減りますね。

また、一年生で学習する溶解度と二年生で学習する飽和水蒸気量では、学習する内容は違いますが、大まかな考えは同じです。溶解度では、水溶液に溶ける物質の限界の量はどのくらいまでかを、曲線のグラフで表しています。飽和水蒸気量も同じで、空間中に占めている水蒸気の限界の量はどのくらいまでかを、曲線のグラフで表しています。このように内容は違いますが、考え方が同じなものが多いのが理科の特徴です。

理科では、思った以上に今まで学習した内容の復習として、今まで学習した内容が登場してきます。以前学習した内容でも忘れてしまっていると二度手間になってしまいますよね。ですから、今まで学習したことはきっちりと覚えておいて、新しい内容だけを覚えられるように「関連付け」をしていきながら、覚えると非常に楽になりますよ。

2つ目は「確実に理解する」ことです。これが出来ると、飛躍的に忘れなくなります。
例えば、植物の道管と師管について、茎を真横に切った時にどちらが内側にあるかです。暗記だけですと、どっちが内側にあるのかなかなか出てこない時ありますよね。出てきたとしても、自信がなかったりするのではないでしょうか。
まず植物にとって生きていく上で、一番必要なのは水か栄養のどちらでしょうか。栄養も大切ですが、生きていく上で水は欠かせません。
また、植物の世界でも動物や昆虫に表面を傷つけられる可能性もあります。そのときに、水の通っている道管が師管よりも外側にあったらどうでしょうか。全ての生物において、生きていく上で一番守らなければいけないものは身体の内部にあります。つまり、植物において道管は内側になければいけないものです。よって、道管は師管よりも内側にあります。
このように、理科では生物の構造なりやってはいけないことなどには、全て理由が存在します。その理由が分かることで、忘れにくくなります。

ぜひ、試してみてください。

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